キッチンやトイレといった、風水で取り扱いの難しい場所を上手くカバーする鏡の使い方を紹介します。ポルトガルで暮らすカップルの実話です。
私の講座に出席していたエレナは、婚約者アンソニーとポルトガルの都心部にある2LDKのマンションに住んでいました。二人は4年の交際期間を経て婚約しました。
引越してすぐ下り坂に
結婚費用を貯める目的で、アンソニーの方がエレナのマンションに越してきました。しかし、1か月もしないうちに彼は最悪の状況に追い込まれたのです。
会社でリストラになってしまったのです。彼には輝かしい実績があり、前任上司からの評価も高かった、にもかかわらずです。再就職活動をするも、うまくいきません。
そんな矢先、車で大きな事故を起こしてしまいます。足を骨折し、ギブスで松葉杖生活となり、就活を進めることは困難な状況。
収入がなくなり、車の修理もできず、エレナとお金のことで言い争いがたえなくなります。
そんな状況で結婚は保留になり、彼は別居のため家を出たのです。
この時点で、もう破局寸前でした。
エレナは私にこう話しながら、泣いてしまいました。
授業で八卦を学んだ時、彼女は問題が何であるかを理解しました。
彼女の家の北西にある台所が深刻な不運を彼に与えていたのだと。
北西のキッチンは危険
北西は男家長の方位で、北西に台所があると「天門の火事」といわれ、危険な状況をつくります。アンソニーの運は火事に焼かれていたのです。
それだけではありません。アンソニーの干支はいぬ年で、いぬ年の方位が北西なので、台所が彼の男家長としての運をこわしただけでなく、彼個人のあらゆる運をもこわしていたのです。
私は間取図を見ながら「心配ないよ」と彼女に言いました。彼女の台所は小さな収納タイプだったので、簡単に対処できるとわかっていたからです。
私のアドバイスは次の通りです。
1台所の前面の床と天井にレールをつけ、全面鏡ばりのスライド扉を設置する(図)。小さな鏡を複数よりも大きな1枚のパネルミラーが効果的だ、と。
これによって台所を使っていない時は鏡で完全にカバーされます。それだけでなく、ダイニングの広さを倍増する効果を生む優秀な解決策です。鏡のスライド扉は台所を使う時以外は閉めておくように。
2彼の運を高めるために北西にすべてのパーツが金属製のウィンドチャイムをかける。これで男家長の幸運を高め、同時にいぬ年の幸運も高めることができます。しかもこれはとても簡単な風水の対策です。
3 二人が幸せそうに笑っている写真を拡大し、赤いフォトフレームに入れてリビングに飾ること。
これも単純ですが二人が再び親密さを取り戻すために有効な風水術です。

ウィンドチャイムは3つも北西につるしました。そして二人の写真も。
約1か月後、私はエレナから良い知らせを受けとりました。彼女のちょっとしたリフォームが完了するとすぐに、アンソニーは戻ってきました。
彼は就職が決まり、新しい仕事は給料が良く、車の修理代を貯めることができ、修理の間は社用車が提供されました。
これは、鏡が運を劇的に変化させた一例にすぎません。
同じ方法でトイレに対処することもできますし、空間の広さを拡大して狭い場所の風水を改善することもできます。
ただし、鏡は玄関のドアやベランダの窓を真っすぐ映してはいけません。家に入る「気」をはね返してしまわぬよう、注意する必要があります。
また、鏡は寝室に設置してはいけません。鏡が寝姿を映すと、第三者の干渉で人間関係や結婚がうまくいかなくなるリスクがあるからです。